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最近読んだ本シリーズ④は
著者 乙一さんの作品。
『花とアリス殺人事件』 という小説。
最近読んだ本~花とアリス殺人事件~
なんかどこかで聞いたことのあるタイトルだと思ったら。
花とアリスって映画化されていたんですね。
しかもアニメ化もしているらしい。
なんの知識もなく知らずに読み始める。
乙一の作品は読みやすい。
すいすい読み進められるし
ストーリーが自分の中で映像化されやすい感じ。
女子中学生の主人公。
運動神経抜群でケンカも強い活発な性格の転校生アリス。
ある事件がきっかけで引きこもりとなった花。
2人はひょんなことから距離を縮め、ある真実に近づいていく。
どうして花は引きこもらなければならなかったのか。
どうしてアリスは転校直後にクラスのみんなから避けられ、塩対応されてしまうのか…。
一方では、
自分の名前についての話でもあったりする。
名前に馴染めない者、
名前を捨てたい者、
名前を誰彼構わずばら撒きたい者、
名前を間違えられる者。
まだ何者でもない時代の、中学生。
中学生の頃なんて自分のアイデンティティは
全然しっかりしていなかったような気がする。
家と学校が世界の全てだと思っていた時期。
学校ってとても特殊な場所だと思う。
謎のヒエラルキーがあって。
集団意識が強くて。
異物を排除したがる感じの雰囲気。
おまけに黒魔術とか好きな中ニ病と呼ばれる部類の思考が遷延していたりする。
いつか自分には特殊な力が宿るんじゃないか、とか。漫画の読み過ぎ、アニメの見過ぎな奴に起こりそうな思考。
あとは、誰が好きとか嫌いとか。
色んな要素の組み合わさった思春期と呼ばれる特殊な時期。
世の中には色んな人がいて。
大人になると色んな世代の人と働かなきゃいけなくて。
相手するお客さんや患者さん、対象者は多くが別の年代の人なのに。
結局学生時代なんて数年の付き合いだけなのに。
どうしてちょっとした出来事に心を砕かなければならなかったのか。
もしも今中学生の頃の自分がいたら
世の中はもっともっといろんな世界があるんだよと
学校が全てじゃないよと
もう少し自由に生きて良いんだよと
教えてあげたい。
そんなことを思わされた1冊。