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『愛能う(あたう)限り娘を大切に育てて来ました』
このワンフレーズがとても印象深く突き刺さる一冊。
湊かなえ著書 『母性』
最近読んで面白かった小説~『母性』湊かなえ~
少し前に映画化されていた、この作品
戸田恵梨香と永野芽郁のハコヅメコンビ。
ハコヅメとは全くちがう方向性の、母と娘の物語。
暗く、悲しく、切ない雰囲気が最初から最後まで付き纏う…
戸田恵梨香も永野芽衣も天真爛漫で明るいキャラクターの印象があったので
このキャスティングで映画化されるのは正直、意外でした。
映画はまだ見れていませんが
小説を読む限り
演じる方はかなりの精神力が必要なのではないかと思います。
湊かなえは、面白くてつい一気に読んでしまいたくなる作品を生み出すのが上手。
『告白』もそうだった。
色んな視点の語りべがいて。
どれが事実なのか?
誰か嘘をついているのか?
人によって見方がこれほどまでに違うのか?
そんな作品を生み出すのが上手。
『愛能う(あたう)限り娘の事を大切に育てて来ました』と言う母親。
その元で育った娘は
『どうすれば母に愛してもらえるのだろう』という。
そして庭先で倒れているところを発見される。
事故か?自殺か?他殺か?
どちらの語りべが事実を述べているのか?
想像力を、フルで活用しながら読み進めていくのが楽しかった。
小説なんて超久々に読みました。
よく大学時代に、実家に帰省するタイミングで小説を読んだらしていたのが、多分最後。
10年以上ぶりかもしれません。
普段はついつい、YouTubeやインスタなんかをみてあっという間に時間を潰してしまいますからね;
でもやっぱり
文字で入ってくる情報の方が深く心に刻まれる感覚はある。
数時間かけて一冊読み切る時間、
それができる心の余裕、
文字から伝わる表現を
自分の中に落とし込む想像力、
色んなものが掻き立てられる感覚は
読書でしか味わえない。
最近気づく。
読書って楽しかったんだなぁ。
SNSの発展した時代で。
ペーパーレスが推奨されていく時代で。
ネットで調べれば答えがすぐ出てくる、
いち早く答えが導き出されることが良しとされる時代で、
わざわざ紙の単行本を読む。
敢えてするそれは、中々に心地良いものなのかもしれません。