看護師3年目以降、中堅看護師になると
一気に業務量が増えてしんどくなりますよね?
日々、職場に行くのが辛い年代です。

・中堅看護師が辛くなる事10選
・その辛さの乗り越え方
について分かります!
中堅看護師が辛くなる事10選と
その乗り越え方について、3回転職を経験した10年目看護師が解説します。
中堅看護師が辛くなる事10選
1.休みが少ない

日本看護協会の発表によると
看護師の年間休日は平均115.1日
とされています。
カレンダー通りお休みという勤務形態で、年間休日120日のため、少な目です。
ここからさらに休日返上で
・病棟会
・勉強会
・研修会
に参加を余儀なくされる事もあります。
また、看護研究を上から命じられる事も。
これは普段業務中に行う時間はほぼなし。
研究に必要な資料集めや情報収集、
データをまとめたりする時間は
自分の休日返上となります。
更に、有給が取りづらい風潮がある病院もあります。自分の都合での急な休みはほぼとれない所が多いです。
2.残業が多い

病棟には基本的に前残業があり
30分~1時間以上前から出勤。
ちなみに前残業は残業代が付かない場合がほとんど。
しかし、前残業として情報収集をしておかないと業務が遂行できないのも確かです。
日本看護協会の2021年の超過勤務に関する実態調査です。
【表 1 実際に行った超過勤務時間の合計 /正規雇用職員(フルタイム)対象】

超過勤務時間の平均は17.4時間(1か月)となっています。
半数以上の看護師が月に12時間以上の残業を強いられている事が分かります。
【表2 申請した超過勤務時間の合計 /正規雇用職員(フルタイム)対象】

超過勤務申告時間の平均は8.7時間(1か月)となっています。
半数以上の看護師が6時間以下で残業申請をしているという事がわかります。
これらの表から分かるように、
実際は月に12時間、多いと36時間以上も残業をしているのにも関わらず、実際の残業申請は6~12時間で申請する看護師が7割です。
いかにサービス残業が多いかが分かるかと思います。
平均だけでみても、申請したのが8.7時間、実際におこなっているのが17.4時間。
8.7時間分、約1日分の仕事時間がお給料に反映されていない事になります。
3.給料が割に合わない

看護師は高給与と言われがちですが、
皆が寝ている間に夜勤で走り回って、
ストレス過多で、
残業代もすべてはつけて貰えない、という現状が見えてくるのが中堅看護師です。
勤続年数とともに昇給する事もありますが、それ以上に仕事量が多いため、
負担に感じてきます。
2021年看護協会の調査での、年齢税込み給与総額【正規雇用職員(フルタイム対象)】を比較してみると、
20~29歳の平均305,896円
30~39歳の平均359,164円
40~49歳の平均402,390円
50~59歳の平均439,285円
これから分かるように、平均でみると20~40歳代までは10万円ほどの昇給が見込めますが、それ以降は微々たるものです。
勤め先やボーナスでも多少変わるので場所によって差はあると思います。
4.危険と隣り合わせ

2020年からコロナウイルスが蔓延し、一時期は医療崩壊となる病院もありました。
看護師は新たな感染症が流行した時も自分自身も感染してしまうかも、という恐怖と闘いながら仕事をしています。
中堅看護師に限りませんが、お子さんや親と同居しながらですと家族も感染させてしまう恐怖もあります。
病院で働くとはそういうリスクと隣り合わせのため、日々気が抜けません。
5.人間関係

中堅になると、
・新人や若手の看護師と管理職の間で板挟み
・医師やコメディカル、患者や家族の間で板挟み
また、病棟が忙しいと看護職員も余裕がなくなりピリついた雰囲気になる事も…。
病院は元々緊張感のある職場であり、それに加えて病棟職員がピリピリイライラしていたりすると精神的にすり減っていきます。
6.新人指導、学生指導

3年目を迎える頃にはあっという間にプリセプターや新人指導をつけられます。

え?つい最近入職したばっかりなのに、もう指導する側?

しかも自分に教えられる事なんてあるんだろうか…?
みたいな気持ちです。
新人さんもそれぞれキャラクターや理解の進み具合が違うので、指導がスムーズに進まない、中々独り立ちできない場面があると、悩まされます。
途中でメンタルやられて仕事に来られなる新人さんもいたりいなかったり…。
辞めてしまわないように気を遣います。
7.婚期を逃す

病棟看護師はとにかくストレス過多です。
時には誰かに甘えたくなる事もありますがそもそも出会いがありません。その際、
①マッチングアプリなどで遊びまくる
②ヒモみたいな悪い男に引っかかる
③疲れて自宅に引きこもり出会いがない
の3パターンに分かれます。
どの道に行ってもしょうもない感じですね。ストレスは健康的に発散したいものです。
頑張っている看護師さんがいい出会いに恵まれる事を祈ります。
8.ワークライフバランスがとれない

病棟夜勤では、夜勤明けは休みです。
でも日々の業務で体はへとへと。休日も睡眠時間で無くなってしまいがち。
残業も多いため、本当は自炊した料理が食べたいけど…コンビニ弁当やスーパーのお惣菜。なんて日々が続きます。
9.責任のある仕事を任される。できる看護師ほど仕事量が増える。
3年目以降は大体リーダー業務を任されるようになります。
Dr.への報告や出ていない処方や点滴の確認と出してもらうようにPHSに電話する。とにかく面倒くさい事はすべてリーダーに振られます。

え~○○先生、外来中?今電話しちゃだめだよね?この先生怖いからこの要件だけで電話しづらいよ…。
とか日常茶飯事です。
先生やコメディカルとの関係づくりも大切ですが、やっぱり電話しづらい相手はいますよね。
また、出来て当たり前、という年代なので、できない事があると落ち込みます。
逆に仕事ができる看護師はどんどん任される仕事が増える傾向。
どっちに転んでも辛いんですね。
10.とにかく時間がない

中堅ママナースに多いです。朝は保育園に行くのをこどもに嫌がられ。
時短勤務で働いているのに新人指導をつけられて。入院とれる人が病棟に居ないから、と入院担当までつけられ。
振られる業務量が多いから記録も時短勤務の時間内に終えられず。あげく延長保育で延長料金がかかり。
お迎えを終えたら、夕飯の支度、子供のお風呂、寝かしつけ。
ヘロヘロで自分の時間はとれません。世の中の働くママさん、本当にお疲れ様です。
中堅看護師の辛さ その乗り越え方
1.出来ない事は出来ないと言う

そもそも依頼された段階で引き受けないというのは一つの手です。
断れなかったり、強制的な事もあると思います。それはやりがい搾取です。
とくに看護研究等「これをやればあなたの勉強になるわよ?」なんて甘い言葉で管理職は言ってくるかもしれません。
他人からやらされている時点でそんなに身にはならないし研究はお金にもならないため断れるものは断りましょう。
自分を大事にする勇気!
2.頼れるものはなんでも頼る

一人で抱え込むと悪い方向に進みます。
特に新人指導なんて、病棟の皆で育てれば良いんです。頼れる先輩は頼りましょう。
プライベートの事に関しては、自分の親や兄弟が近くに居て頼めるなら子供の事を頼んでも良いんです。
無理ならシッターさんを雇う選択肢もあります。
食事の支度に関しても、毎回手作りにこだわらず、出来合いでも子供は育ちます。
Oisixなんかも野菜もタンパク質も取れて簡単なので重宝すると思います!
3.全部完璧を目指さない。自分に期待しない。

完璧を目指すと辛くなるし、自分に自信がなくなります。
大変な業務を毎日こなして、休まずに仕事に行っているだけ素晴らしい事です。
70点くらいなら上出来と考え方を変えましょう。
4.ストレスを発散し続ける

ストレスをためておくと、病みます。
同僚に話して発散する、お酒を飲む、カラオケに行く、とにかく寝る、おいしいものを沢山食べるなどなど。
自分に合った発散方法を見つけることはかなり重要。
5.それでもだめなら職場を変える

休みや給与事情は転職しなければ変えられない重要ポイントです。
現に私は、転職をして病棟を離れた事で心穏やかに働く事ができています。
中堅看護師が辛くなる事10選
①休みが少ない
②残業が多い
③給料が割に合わない
④危険と隣り合わせ
⑤人間関係
⑥新人指導・学生指導
⑦婚期を逃す
⑧ワークライフバランスがとれない
⑨責任ある仕事を任される。できる看護師ほど仕事量が増える
⑩とにかく時間がない
中堅看護師の辛さの乗り越え方
①できない事はできないという
②頼れるものはなんでも頼る
③全部完璧を目指さない。自分に期待しない
④ストレスを発散し続ける
⑤それでもだめなら職場を変える